チーズ四節

 

それは、一年を四節という四つの季節で、チーズとともに感じるという事。

世界では四季のある国は多くありますが、私たち日本人ほど四季を感じながら生活している民族はいないのではないでしょうか?

チーズはお腹だけではなく、気持ちも満たしてくれる食べ物のひとつ。

ご家庭でもチーズ料理を楽しんでいただけるように、GoldenCheese総料理長 監修したレシピも一緒にご紹介します。


【春~初夏のチーズ】

春は家畜の出産シーズン。
牧場は新しい命の誕生で賑わいます。
そしてチーズ工場も、、、
特に羊や山羊の乳はこの時期しか搾乳できない為、羊や山羊のチーズ造りで大忙し!
熟成の浅いチーズや、熟成1年近く経ったチーズが旬を迎えます。

春から初夏にかけてのさわやかな風を感じながら、輪郭のはっきりした特徴のあるチーズの香りと味を愉しんでみてはいかがですか?

 

ロックフォール 

   

 

タイプ 青カビ
原料乳 羊乳
原産国・地域 フランス ロックフォール・シュル・スールゾン村の洞窟
見た目の特徴 青みがかった白色の生地。全体に青緑のカビがある。
味の特徴 ピリッと鋭い塩辛さと、羊乳独特のコクと甘み。
熟成期間 最低3ヶ月、通常4ヶ月、長くて9ヶ月

フランスで最も古いチーズの一つで、石灰岩の大地が続くルエルグ地方で2000年以上も前から造られています。

フランス南部の岩山にある小さな村・ロックフォール・シュール・スールゾン村が原産で、昔からこの村にある洞窟の中で熟成が行われています。羊飼いがチーズを置き忘れて偶然できたという逸話があり、この洞窟で熟成したものだけがロックフォールと名乗ることができるのです。

 

そんなロックフォールは、麦との相性が良いのが特長!!
是非お試しください!!

・蜂蜜と赤ワインのロックフォールブレッド材料準強力粉または中力粉200g全粒粉100g赤ワイン(アルコール飛ばした状態)200cc砂糖20g無塩バター15gドライイースト3g塩3gロックフォール お好みの量はちみつ 適量強力粉 (打ち粉) 適量 

作り方

無塩バターを常温に戻しておきます。 オーブンは190℃に予熱しておきます。

1.①ボウルに準強力粉、全粒粉、砂糖、塩を混ぜておく。

②人肌まで冷ました赤ワインに(30~40℃くらい)ドライイーストを溶かしておく。

2.①に②を加えて混ぜ、ある程度まとまったら打ち粉を振った台に出します。生地を台に擦り付けるようにして捏ねる。

3.生地の表面がつるんとなってきたら、無塩バターを加え、台に擦り付けるようにして捏ね、生地に馴染んだら転がしてまとめる。

4.生地の表面がなめらかになったら、ボウルに入れてラップをし、2倍位に膨らむまで発酵させる。

5.ボウルから取り出し、8等分に切り分けそれぞれ丸めカットしたロックフォールを包んで口を閉じ濡れ布巾をかけ15分くらい室温で休ませる。

6.クッキングシートを敷いた天板に乗せラップと濡れた布巾をかぶせて室温で30~45分寝かせる。

7.2倍位に膨らんだら取り出し、濡れた布巾とラップを取り、190℃のオーブンで15分程焼きます。焼き色が全面に綺麗についたら網の上に取り出し焼きあがったら熱いうちにはちみつを上からかけて完成です。

 

 

ペコリーノロマーノ    

タイプ ハード
原料乳 羊乳
原産国・地域 イタリア サルディーニャ州、ラツィオ州
見た目の特徴 表皮は薄く、色はアイボリー。刻印がある。
味の特徴 かなり塩気が強い。ほのかに酸味を感じる。羊乳特有の甘みとコクもある。
熟成期間 最低5ヶ月~1年

羊乳を原料とした、イタリア最古と言われるチーズです。

雌羊のことをイタリア語で「ペコーラ」というところから、この名前がつきました。

2000年以上前のローマ帝国の時代から食べられてきたと言われている、長い長い歴史のあるチーズです。当時、保存目的で作られていたという理由から、塩分が強めなのが特徴です。
そのまま食べるより、調味料の代わりとして使われることも多く、カルボナーラも実はこのペコリーノ・ロマーノを使うのが伝統的なレシピなのです。

 

・空豆とペコリーノ・ロマーノのサラダ

材料

 

空豆20~30粒

ホワイトアスパラ(缶詰) 2~3本

ペコリーノ・ロマーノ40g(すりおろす)

 

Ⓐドレッシング材料

オリーブオイル 大さじ1

バルサミコ酢 大さじ1

イタリアンパセリ(刻み)適量

にんにく(みじん切り) ひとかけ

塩・黒胡椒 適量

 

作り方

空豆をさやから取り出し、3~4分塩茹でし水気を切り冷水に入れる。十分に冷えたら皮をむく。ホワイトアスパラは半分にカットする。

ボウルにⒶのドレッシング材料を入れて混ぜ合わせる。

②に①とペコリーノ・ロマーノを大さじ2入れて混ぜ合わせる。

③を器に盛り、残しておいたチーズを上からかけ完成。

 

 

 

ケソ・マンチェゴ    

タイプ ハード
原料乳 羊乳
原産国・地域 スペイン ラ・マンチャ地方
見た目の特徴 形状は円筒状で、底面には線状の、側面には網目状の模様がついている。
味の特徴 若干ピリリと舌をさすような刺激と塩辛さ。

スペイン内陸部のカスティーリャ・ラ・マンチャ地方で造られる羊乳正のチーズ。

羊乳特有のコクとほど良い塩気、ナッツや干し草のような香りが感じられます。

マンチェガ種という羊に限定されたチーズで、小説の「ドン・キホーテ」にも登場する、スペイン代表のような存在です。

・マンチェゴと生ハムのボカディージョ(スペイン式サンドウィッチ)

材料

 

バゲット15cm程度

生ハム(ハモンセラーノやイベリコベジョータなど)適量

マンチェゴチーズ お好みによって2~3スライス

オリーブオイル 大1程度

にんにく 1かけ

 

作り方

1.にんにくは皮をむき半分に切っておく。バケットは半分にスライスし、トースターなどで焼く。

2.焼きあがったらパンのスライスした面ににんにくの切り口を軽くこすり付け、オリーブオイルをまんべんなく塗る。

3.マンチェゴチーズ、生ハム、をはさんで完成です。

お好みによってルッコラやトルテージャなどをオプションで挟んで頂いくとさらにおいしく召し上がれます。

 

今度の休みは晴れた日に、マンチェゴと生ハムのボカディージョ、赤ワインをぶら下げてピクニックでも行こうかなぁ。。。

それではまた。 Au revoir!

料理監修:原 勇人